ムシムシと暑い夏は熱中症対策に目を奪われがちですが、食中毒対策も重要です。食中毒を引き起こす主な原因は、「細菌」と「ウイルス」です。細菌は温度や湿度などの条件がそろうと食べ物の中で増殖し、その食べ物を食べることにより食中毒を引き起こします。一方、ウイルスは低温や乾燥した環境内で長く生存し、細菌のように食べ物の中では増殖しませんが、食べ物を通じて体内に侵入すると腸管内で増殖し、食中毒を引き起こします。食中毒になると、激しい嘔吐や下痢などの症状から脱水症状になってしまうことも。また、抵抗力が落ちると感染症にかかる可能性も高くなります。食べ物の管理だけではなく、食器なども清潔に保ち、食中毒を予防しましょう。
食中毒とは？
細菌が原因の食中毒の多くは6月〜8月に発生します。代表的なものは0-157や0-111、サルモネラ菌、腸炎ビブリオなどの細菌です。食べ物の中で増殖し、感染したものを食べると3時間から1週間程度の潜伏期間を経て、発熱や嘔吐、腹痛、下痢などを引き起こします。一般家庭で食中毒を引き起こしたという事例が多いサルモネラ菌や腸炎ビブリオは、それぞれ卵や肉、魚介類などが感染源と言われています。
夏が過ぎても油断は禁物
ウイルスが原因の食中毒の多くは11月〜3月に発生すると言われています。二枚貝からの感染が多く、感染した牡蠣やハマグリなどを十分に加熱処理せずに食べると腸管内で増殖し、激しい嘔吐、下痢などを引き起こします。感染者の嘔吐や下痢などから周囲の人にもうつる可能性が高く、注意が必要です。代表的なものはノロウイルス、ロタウイルスです。
