自覚症状がないからと、高血圧を放置していませんか?高血圧は、脳梗塞や脳出血、心疾患など命に関わる病気の最大の危険因子です。他にも、腎臓病や認知症の発症リスクを高めることが明らかになっているため、特定健診等で「高血圧」と診断されたら今すぐ改善に取り組んでください。
今回は、高血圧の予防・改善に欠かせない「減塩」のポイントをご紹介します。
3人に1人が高血圧
最大要因は食塩の摂り過ぎ
日本の高血圧患者数は約4300万人*、日本人の約3人に1人が高血圧であると推計されており、その主な発症要因は食塩の過剰摂取です。日本人の食塩摂取量の平均値は約10g/日で、これは日本高血圧学会が推奨している量(6g未満/日)の約2倍になります。
*高血圧治療ガイドライン2019(日本高血圧学会)
日本人の食塩摂取源は?
日本人の食塩摂取源の約7割は調味料で、特に食塩、しょう油や味噌などの調味料類が多くの割合を占めています。パン類も主な食塩摂取源です。
無理のない減塩のポイント
月に1週間だけ食塩摂取量の目標を6g未満/日にする週を設け、これを繰り返すことで無理なく薄味に慣れていけます。
以下の減塩のポイントをおさえて、薄味トレーニングに取り組みましょう。
調味料は味を確かめてから使う
塩やしょう油などは、かけずに「つける」
ラーメンやうどんの汁は残す
すべて残すと2.0~3.0gの減塩になる
漬物や梅干しを控える
加工食品をできるだけ控える
監修
公益財団法人 大阪府保健医療財団 大阪がん循環器病予防センター
循環器病検診部長 岡田武夫 監修