運動不足を感じていても、「面倒くさい」「疲れる」「忙しくて時間がとれない」という人は多いのではないでしょうか?普段ほとんど運動しない人にもおすすめなのが、気軽に取り組めるウォーキングです。通勤中に遠回りしてみる、休みの日に散歩に出掛けるなど、日常生活に取り入れやすい運動のひとつです。ウォーキングは立派な有酸素運動で、「脂質異常症」「脳梗塞」「心血管疾患」などの生活習慣病予防に効果があることが分かっています。
ウォーキングの健康効果
血圧を下げる
ウォーキングをはじめとする有酸素運動を継続することで、最高血圧3.5mmHg・最低血圧2.5mmHg低下、高血圧患者では最高血圧8.3mmHg、最低血圧5.2mmHg低下したという報告もあります*。
*厚生労働省「e-ヘルスネット(高血圧症を改善するための運動)」より
脂質異常症の予防・改善
脂質異常症とは、血液中の脂質(コレステロールや中性脂肪)が基準値から外れた状態のことで、動脈硬化を進め、脳梗塞や心血管疾患のリスクを高めます。
ウォーキングなどの有酸素運動は、中性脂肪を減らし、HDL(善玉)コレステロールを増やすなど、血中脂質の改善に効果的です。
血糖値の改善
食後の血糖値の乱高下は、血管を傷つけ、動脈硬化の原因になります。運動不足で筋力が少ない人ほどリスクが高いとされているため、食後15〜30分してから15分程度のウォーキングを行うと効果的です。
脳梗塞・心血管疾患の予防
毎日30分歩く人と1時間以上歩く人を比較した国内の研究*では、1時間以上歩く人は、脳梗塞による死亡リスクが約3割減少、心血管疾患による死亡リスクが約2割減少することがわかっています。
*J Am Coll Cardiol. 2005
+10から始めよう!
運動習慣がない方は、「いつもより10分多く体を動かす」ことを意識してみましょう。プラス10分の運動を1年間継続すると、1.5~2.0kgの減量効果が期待できることが分かっています※。
スキマ時間に散歩してみる、どこかへ行くときに少し遠回りをする、エスカレーターを使わずに階段を使う、1 駅くらいだったら歩いてみるなどを習慣化することで健康の保持・増進につながります。
※参考:厚生労働省「アクティブガイド」
効果を高める
ウォーキングのポイント
姿勢を始め、歩き方が悪いと全身の筋肉を効率よく使えず、健康効果が減少してしまうだけでなく、ケガにつながる場合もあります。以下のポイントをおさえてウォーキングに取り組みましょう。


ウォーキング後は
ストレッチでクールダウンしよう

フリーフィットネスインストラクター
今井 真紀