加熱式たばこの健康リスクを知ろう
加熱式たばこは、販売されてあまり時間が経過していないため、科学的データが十分でなく、健康リスクについて証明するにはまだ難しい状況です。
しかし、紙巻たばこと同様に、依存性のあるニコチンやその他の有害物質を体に取り込んでいることに変わりありません。特に、プロピレングリコールやグリセロールといった物質は紙巻たばこよりも含有量が多く、肺や体全体への悪影響が懸念されています。
また、喫煙者が加熱式たばこを吸って吐き出した息に含まれるエアロゾル(蒸気)には有害物質が含まれており、それが周囲に拡散されることで、非喫煙者の健康を脅かす可能性も指摘されています。
禁煙はいつ始めても遅くない!
長年たばこを吸っている人は、「今さら禁煙してもどうせ変わらない」と思っているかもしれませんが、何歳で禁煙しても健康改善効果は期待できます。
禁煙による健康改善効果はすぐに現れますが、継続することによって、徐々に体調不良の症状や病気のリスクが減っていきます。また、目覚めが良くなる、食事がおいしく感じられるなど、日常生活の中でさまざまな良い効果を実感できるほか、ニコチン切れや喫煙場所が見つからないなどのイライラからも解放され、精神的にも安定します。
禁煙は、いつから始めても遅すぎるということはありません。自分の健康のため、周囲の人の健康のためにも、今すぐ始めましょう。

5月31日は世界禁煙デー
世界禁煙デー(5月31日)は、世界保健機関(WHO)が制定した禁煙を推進するための記念日です。また、厚生労働省では5月31日~6月6日を禁煙週間と定めており、2024年度は、「たばこの健康影響を知ろう!~たばことCOPDの関係性~」を禁煙週間のテーマとしています。
喫煙は、肺がんやCOPD(慢性閉塞性肺疾患)などの生活習慣病のリスクを高め、受動喫煙によって非喫煙者の健康に影響を及ぼします。「世界禁煙デー」をきっかけに、禁煙に取り組みましょう。
当健保組合の「禁煙サポート制度」を
利用しましょう
当健保組合では、被保険者と被扶養者を対象に「禁煙サポート制度(補助金制度)」を実施しています。
申請方法等の詳細については、下記ページをご覧ください。
公益財団法人 大阪府保健医療財団 大阪がん循環器病予防センター
循環器病検診部 医師 岡田武夫