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問題:骨粗しょう症の予防にはカルシウムの摂取だけで良い ○/×

問題:骨粗しょう症の予防にはカルシウムの摂取だけで良い ○/×

骨粗しょう症とは

 骨の強度は、カルシウムやリンなどミネラル成分の量を示す「骨密度」とコラーゲンの質からくる「骨質」で決まります。70%が骨密度、30%が骨質によるものと言われています。栄養素の不足や、骨にかかる負荷が少なくなることで骨の強度が低下し、骨折しやすい状態になるのが骨粗しょう症です。

カルシウムに加えて
摂っておきたい栄養素

 骨粗しょう症の予防には、食事と運動、生活習慣が重要とされます。中でも食事は、十分なカルシウムの摂取に加えて、カルシウムの吸収を促すビタミンD、骨へのカルシウムの取り込みを助けるビタミンKの摂取が必要です。推奨されるカルシウムの摂取量は、男女ともに1日約700㎎となっています。カルシウムを多く含む乳製品や大豆製品、カルシウムとビタミンDを多く含む小魚、カルシウムとビタミンKを多く含む納豆などを積極的に摂りましょう。

カルシウムを多く含む食品
ビタミンD・ビタミンKを多く含む食品

検査で早期発見・早期治療

骨粗しょう症の検査方法

 骨粗しょう症は自覚症状がなく進行するため、とくに更年期(閉経をはさんだ前後約5年、一般的に45歳~55歳くらいの時期)の女性は半年から1年に1回、骨密度測定をするとよいでしょう。骨粗しょう症の検査は、二重Ⅹ線吸収測定法(DXA法)による骨密度検査が正確ですが、被曝がなく、かかとで簡単に骨密度検査ができる定量的超音波法(QUS)のほか、血液検査の骨代謝マーカーなどもあります。
 骨粗しょう症の治療薬には、骨吸収を抑制するビスフォスフォネート(BP製剤)やデノスマブ(抗RANKL抗体)、ビタミン製剤、カルシウム製剤、女性ホルモン製剤などがあります。

監修

公益財団法人 大阪府保健医療財団 大阪がん循環器病予防センター
循環器病検診部 医師 岡田武夫

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