忙しくて自炊ができないときなどに便利な中食※。利用されている方も多いのではないでしょうか。しかし、中食には塩分や脂質が多く含まれていることがあります。
今回は、健康的な食生活を送るための弁当や惣菜の選び方を紹介します。
※中食とは、調理された食品をテイクアウトあるいはデリバリーによって、自宅や職場などで食べる食事形態のこと。
購入前に必ずチェック!
栄養成分表示の見方
コンビニやスーパーマーケットで販売されている食品には、熱量(全エネルギー)、たんぱく質、脂質、炭水化物、食塩相当量の表示(栄養成分表示)が義務付けられています。
これら5つの項目は、生活習慣病予防に深くかかわっています。健康診断の結果で血圧が気になる方は食塩相当量を、脂肪が気になる方は脂質をなど、自分の健康状態を振り返り、栄養成分表示をチェックしてみましょう。
食塩相当量
1日の塩分摂取量の目標値は、男性7.5g未満・女性6.5g未満※となっています。1日3食とる場合、1食あたり平均2.5gまたは2.1gです。中食には塩分量の多いものもありますので、弁当などを購入する際には必ず確認しましょう。
※高血圧の人は6.0g未満(1食あたり平均2.0g)
脂質
全エネルギー(熱量)に対する脂質エネルギー量の割合を「脂肪エネルギー比率」といい、18~29歳は20%以上30%未満、30~69歳は20%以上25%未満の摂取が推奨されています。たとえば、1000kcalの弁当なら、脂質は200 kcal以上300kcal未満または200 kcal以上250kcal未満を心掛けましょう。
生活習慣病予防には
食物繊維も大切!
食物繊維は、脂質・糖質・ナトリウムなどを体外に排出する働きがあるため、肥満や高血圧、脂質異常症、糖尿病、高血圧などの生活習慣病の予防・改善効果が期待できます。食物繊維は野菜などに多く含まれますが、中食だと不足しがちになります。小松菜のおひたしやひじきの煮物などを1品プラスして、食物繊維を摂る工夫をしましょう。

大阪健康倶楽部 小谷診療所
管理栄養士 小島 京子